グリーンコール GREEN COAL

グリーンコール(GREEN COAL) とは111 1=> English   

植物系バイオマス(木質、草本、紙など植物由来のもの)を主原料(約90%)、廃プラスチックを副原料(約10%)として、特別な製法により固体燃料化したもの。
石炭に匹敵する燃焼熱量を有し、石炭に代替する非化石燃料として開発されました。
混合割合は90:10に限定されず、廃プラスチック割合を10%以上にする(熱量が上がる)ことは可能であり、他方逆に、廃プラスチック割合を5%まで下げることにも実験では成功しています。


現在の標準型(木質バイオマスに分類)

主に、FIT/FIPJ-クレジットを目的として、木質(廃材・木屑など) 90%,廃プラスチック10%を原料としています。
グリーンコールによる発電は、FIT/FIP制度において再生可能エネルギー(木質バイオマス発電)と認められ、また自家消費に関してはJ-クレジットの対象として、2022年6月にプロジェクト認証登録されています。
FIT/FIP上は、木質部分の原料を、例えば廃材とするときは建設廃棄物の区分となり、現在電力買取価格(5MW発電の場合)は13円/kWhですが、剪定枝・木屑や紙では17円/kWh、一般木質とすれば24円/kWh、間伐材では32円/kWhとなります。(但し、バイオマス割合90%が買取り対象)


未来型

Pure Green Coal(仮称):廃プラスチック(バインダー機能)に替えて、植物由来のものを使用するもので、その場合、100%ピュアな植物由来グリーンコールとなります。現在、試験的にはほぼ成功しておりますが、グリーンコールの品質・熱量を維持するための更なる研究開発を行っております。

Super Green Coal(仮称):木質に替えて、温室効果ガス吸収力が特に高い、エリアンサスやジャイアントミスカンサスなどの草本を原料とするグリーンコールです。これらは燃焼熱量が高く、しかも木質よりも炭素地下貯留力が高いCCS(Carbon Capture & Storage)機能を有し、カーボンネガティブに貢献します。これを一部使用したグリーンコール化には成功しておりますが、その比率を高める研究開発中です。

Ultra Green Coal又はDream Green Coal(仮称):これらの技術を総合して、バインダー部分に植物由来のものを使用し、かつ炭素地下貯留力が高い草本系を使用することにより、カーボンネガティブを達成する夢のグリーンコールが完成します。

 

グリーンコール GREEN COAL 発電 の利

その1 再生可能エネルギー(バイオマス発電)燃料として

グリーンコールは、再エネで脱炭素と言うだけでなく、地域循環型エネルギー社会の実現や、防災を含めた地域レジリエンスにも有効です。
(1) 脱炭素化社会(GHG吸収) カーボンニュートラル・再エネ政策の実現
(2) 石炭火力発電所削減へ貢献
 現存の石炭火力発電所の設備に対する追加変更を殆ど要することなく、再エネ発電所(バイオマス発電所)として変身・活用できます。
(3) 廃プラスチック処理に貢献
(4) エネルギーの地域活用・自給
 グリーンコールを燃料とした地域電力供給用のバイオマス火力発電所を設置することにより、地域から発生したバイオマス(廃材、草木、古紙など)と廃プラスチックを使用するグリーンコール製造施設の設置と相まって、エネルギーの地産地消を実現することができます。また、コジェネレーションシステムを導入することにより、熱エネルギーとしても発電所近隣へ熱管により配給することができます。
(5) サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実践
(6) 災害時の停電対策その他防災 地域レジリエンスの強化
(7) 過疎地・離島対策
(8) 雇用創出、地方創生・地域活性化
(9) 日本のエネルギー自給率向上 エネルギー経済安全保障に貢献


その2 他の木質バイオマスに比した優位点

(1) 高燃焼熱量 火力発電所における石炭の代替品
(2) 安価  原料調達の容易性(原料は身近にほぼ無償で大量に存在します)
(3) 高品質・品質の安定性  有害な含有成分を含まない、品質の安定性・均一性の維持、自主規格の作成、徹底した検査・品質管理による規格の遵守、適正かつ正確な品質表示
(4) 安定供給(需要に応える充分な生産・供給ができます)
(5) 貯蔵・保管の容易性
 他のバイオマスと異なり、性状が固定しているため腐敗・劣化の心配がなく、貯蔵・保管が容易であり、また長期間貯蔵できます。しかも、撥水性に富んでいるので雨水にも強く、他方発火点が高いので炎天下でも発火の危険がなく、屋外での保管も可能であり、保管の場所を問いません。防災・停電に備えた長期保管常備燃料としても最適です。

 

                             *弊機構はグリーンコールの普及活動に取り組んでおります。
                                      お問い合わせ:greencoal.biomass@gmail.com